小さな命の輝きを
街のなかに優しい光が灯りました。昔は当たり前に見ることの出来た里山のなつかしい光景です。
幼少時代、網を手に田んぼの周りを走りまわったことのある方もみえるでしょう。
そして、小さな手の中に光る命の輝きに感動した方も。
ストレス社会といわれる今の世の中に最も必要なものは、こういった自然からの贈り物ではないでしょうか。
ホタル園で成虫になったホタルです。
ホタルの幼虫が餌とするカワニナという貝類は、汚れた水では生きていけません。
餌となるカワニナが住めなくなると、ホタルも生きていくことができないのです。
カワニナが生きていける環境を整えてあげれば、都会の中でもホタルは自然ともどってきてくれるのです。
流れる水の音と緑陰が夏の暑さを和らげてくれます。
池の中を泳ぐ魚が涼を呼び、カエルの鳴き声や虫たちの歌、緑や木々の匂いが、訪れた人を子供の頃の夏に運んでくれます。
このように、私たちは五感で季節を感じているのだということを、改めて思い出させてくれます。
庭園を廻る小路の脇には、ホタルをモチーフにした照明を設置しました。
暗くなるとホタルのお尻が光っているように見える、遊び心のある照明です。
自然を邪魔しないよう、提灯のようにやわらかく灯ります。